産経新聞出身らしく中国に対しては辛口で、言いたい事を言っている。感情論というよりは、中国を前にした普通の日本人の捉え方なのだろう。
本書を読んで面白いと思うのは、中国の権力構造がよくわかること。一党支配の中国では共産党における序列がすべてだ。だから、2017年10月18日から北京で開催された「中国共産党第十九回全国代表大会」で決まった中央政治局常務委員(=最高指導部)の7人が1番偉く、彼らを含む25人の中央政治局委員、約200人の中央委員の順に続く。
序列1位は言うまでもなく習近平国家主席。2位は李克強首相だ。時々怖い顔をして日本に文句をつける王毅外交部長(外務大臣)は中央委員に過ぎないので、序列で言えば26位以下となる。外務大臣が26位以下とは驚いた。
著者によれば最高指導部の7人はチャイナ・セブンと呼ばれ、むこう5年間の任期の間に激しい権力闘争を繰り広げるということだ。共産党幹部の定年は68歳であるが、現在64歳の習近平氏は今期5年に続いて次期5年間も狙っているんじゃないか、と推測している。
まずは中国の権力構造を良く知ることが大切だ。
結論:「中国の悪夢を習近平が準備する」は勉強になる
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